島村麻里さんの「うつ歴十年、色恋妄想」です。
注意:この記事は「うつ」を取り扱っております。はぁ・・・「うつ歴十年」、か・・・。
苦しいな・・・。
しかし「色恋妄想」というあたりがうつと結びつきせんな。
なぜなら、うつになると「性欲減退」となるのが普通だからです。
ちなみに、わたしは「うつ暦六年」です。
十年なんてあっという間かも・・・。
もうね、治る見込みなんてないような気がしてきた。
一生付き合っていくしかないよ。
いやぁ、ひさしぶりにうつの大波がやってきましてね、シルバーウィーク始まってから、今日まで、
ほとんど布団引っかぶって横になってました。横になってても全く眠れてないです。
眠りが浅いから、よけい横になりたくなる。
日光や、車の音、人の話声が異常なほど気になるので、布団を引っかぶるのです。
もともとあるかないかの食欲がまったくなくなって、あっちゅう間に痩せました。
途中、ちょっと良くなって、図書館に出かけたり、買い物に行けた日もあったのですが、波はざぶんざぶんと押し寄せてきて、そのたびに波にさらわれる。
久しぶりの大波に、ちょっと戸惑ってしまいましたよ。
戸惑ったのは、母も妹も同じだったらしく、励ましてくれる気持ちはわかるんだけど、
「誤爆」しまくってくれて、余計落ちたです↓↓↓。
うつ病患者に前向きすぎる「励まし」は厳禁です。←
励ましのクリックは大歓迎でございます(おい)。あんたら、うつ患者(わたし)の家族を何年やっているんだ!!と逆ギレして号泣する始末です。
「励まし」がダメならばどうすればいいのか?というと
「気分転換」です。
「辛気臭い顔してないで、ユニクロにでも行こうぜ」
とか言ってくれるとわたし的にはベストです。←外出できなかったと思うけど。
まったく厄介な病気です。←厄介な自分、とは思ってないあたり・・・。
今回の大波の原因は、
「面接」でした。
叔父が短期の派遣の仕事を紹介してくれたので、応募したのです。
ところが、面接と適性検査の対策をしていくうちに、だんだん不安で眠れなくなってしまったのです(弱!!)
そのうち「胃痛」と「腰痛」がやって来まして、面接当日もかなりヤバく。
会場に着いたら、倍率がすごくて(どこもかしこも不況)。
テンパって上手くいかなかったんですな。
で、不採用だったんですけど。
自分のふがいなさに絶望、みたいな。
このまま消えちゃいたい・・・。叔父が採用担当の方に聞いたところ、9人採用で、わたしの成績は11番目だったそうです。
あああああ、わたしが悪い・・・。あとは、お決まりの「○○(自粛)念慮」へとまっしぐらですな。
こういうときの為に「頓服」が用意してあるのですが、最近は減薬にも成功しつつあり、ずっと飲んでなかったのです。
「頓服」飲んで寝たら、次の日、一日中、平衡感覚おかしくなって、ろれつが回らなかったです。
薬の飲むことに抵抗は全くないのですが、ちょっと怖かった。
さて、この本「うつ暦十年、色恋妄想」は、そんなうつ状態のなか、布団から這い出て、借りてきて読んだ本です。
ずっと待っていた「火天の城」(山本兼一)が来たってことで、なんとか浮上したときに、散歩がてら図書館に行ったのです。
うつは散歩で遠のくこともあります。
図書館に行っても、なぜか、「うつ」の文字ばかり目につく。
同士を求めているからなのか??
それで、この本が目に止まりました。
うつってわりにはテンション高そうなタイトルだったけど、とにかく借りてきた。
で、最初に「火天の城」を読もうとした。
が、読めない・・・・人が斬られた場面でダウン。
戦国・時代小説を好む身なので、もちろん通常は平気なんですけど、いまはダメ、読めない。
この↓本は、読めるかな~??と思ったのですが、普通に読めました。
島村 麻里
講談社
売り上げランキング: 590027
おすすめ度の平均:


それで、今現在2008年はうつは治ったのだろうか

人生の真昼は熱くて寒い-よくぞここまで書いてくれました!

ふたりでいる退屈?
島村麻里さん。
「恋愛」や「旅行」のエッセイ、コラムを書いている人っていう印象が強くて、わたしとは無縁だな~と思ってました。
「ロマンチックウィルス」(集英社新書)という著作が有名ですね(未読)。
うつの原因なんてそれぞれです。
いくつもの要素が重なっているところに、ストレスがきっかけで発症します。
「こころの風邪」なんて言われてますが、ほんとのところは「脳内神経伝達物質の異常」なわけで、立派な身体の病気です。
島村さんご本人がおっしゃる、うつの原因なんですが・・・・・・、
一緒に暮らしていた男が出て行った、と。えぇっ!?とびっくりしましたよ、わたし。
「失恋」が原因とな!?
うーん・・・ほんとに原因はひとそれぞれなんだなぁ。
なんでも、
37歳の夏。
長年一緒に暮らし、籍を入れようと約束し、お互いの両親にも挨拶しようと段取りをしていた矢先に、相手の男が突然「じつは好きな女ができて・・・」と告白。
身の回りのものほとんどすべてを置いて、うんと若い恋人のもとに走ってしまった。
そのまま、男は若い恋人と結婚(できちゃった婚)。
身もこころも木っ端微塵に砕けてしまった。コレって、「慰謝料」取れるよね、と思ってしまったわたしですが、島村さんにとっては、仕事とお金と男とどれが優先か?と言われたのなら、昔から
男に決まっている、んだそうです。
男、か~。
わっかんねぇ~~~。
そういえば、芸能人の婚約会見などを見ると、うつが到来する人ってよくネットで見かけます。
そういうのって女の人だけなんだよね。
わたし、それもよくわかんないのよね~。
「女の幸せ」って意識したことないから。たぶん「結婚」「恋愛」で幸せになる、羨ましい、ってならないからだと思います。
こういうこと書くとどんな育ちをしたんだ?とか誤解されそうですね。
うちの両親は普通でした。
父親の身体が悪すぎただけです。
わたしは淡白なんだと思います。いや、薄情、かも。
関心がない。←あ、うつだからか。
まま、とにかく、うつ到来のタイミングは違えど、よくわかるのは
こんな身を、生かしてたってしかたがない。自分がゴミのように思われ、そう嘆く自分に心底嫌気がさし、一刻も早くこの世から抹殺したくなり・・・・・・。
と、なったときの
辛さ、ですわ。
こればっかりは、うつ同士でないとわからない。
うつの辛さを他人(肉親含めて)に理解してもらおうと思うのは、間違っているそうです(担当医談)。
間違っている、というのは「不可能」だから。
理解してもらわなければならないのは、「対処の仕方」だそうです。
それにしても島村さん、テンション高いよ。
とにかく男、男が欲しいそうです。
性衝動に関しても赤裸々に書いてあってびっくり!!
物欲、食欲、性欲に対して貪欲すぎる。
階段の電球が切れても、男がいれば・・・と思い、ホテルでダブルベッドで寝ても、男がいれば・・・と思う、と。
階段の電球ねぇ・・・自分で替えるよ、わたしゃ。
「ひとりでいるのはもうたくさんだ!!!!」
「週末をひとりで過ごすのはもうたくさんだ!!」
と、安定剤飲んで、ワインがぶ飲み、ノートに欲望を書きなぐる、そのパワー!!!!
安定剤とワインのコラボレーションはダメです。絶対ダメです。
ついには相手を求めて海外へ。
体力のあるうつってこうなるのか・・・。
島村さんが自分の性格を語るところなんて、わたしもそう!!って激しく同意したんだけれども。
デリケートといえば聞こえはいいが、小心にして自意識過剰。
クソが四十何個が付くほど真面目で根は暗く、さらには打たれ弱い。
これ↑ってわたしのことじゃん!!って思いましたよ。
島村さんがこの本を書いたのは2004年。
ってことは、島村さんのうつは「非定型うつ」ではないだろうか??
ちなみにわたしは、中高年のおっさんがなりやすい、定型の「うつ」です。
定型というか、正式名称「単極性気分障害」です。
躁うつ病が「双極性気分障害」
「非定型うつ」は「新型うつ」とも呼ばれる、ここ2、3年でよく聞かれるうつです。
「双極」と「非定型」の違いがいまいちよくわからんのですが、ま、自分のことだけわかってればいいです。←・・・。
この本はうつが治ってから書かれたものではありません。
うつ歴十年は終っていないのです。
最後の章、「人生の余地」で、色恋妄想は尽きないけれども、すっきりとした印象を感じます。
とても幸せだった。
と書かれています。
人生の余地。
人生には何が起こるかわからない。
もう一冊、この本の続きが読みたかったな。
と思いつつ、布団へ戻る時間です。
Amazon.co.jp→
うつ歴十年、色恋妄想参加中です↓。いろいろと
励ましのクリックよろしくお願いします。
人気blogランキングへ著者、島村麻里さんは2008年8月、くも膜下出血のため、お亡くなりになっています。
この本を読んだ後、知りました。
享年51歳。
ご冥福をお祈りいたします。