2008年06月01日

“吉原手引草”

松井今朝子「吉原手引草」です。

第137回直木賞受賞作です。

最近の静かな「吉原」ブームの火付け役の作品と言われております。

吉原手引草
吉原手引草
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松井 今朝子
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4 普通に楽しい
4 さすが、直木賞受賞作
5 本読みにオススメ!
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5 最高傑作ではないけれど


吉原手引草 (幻冬舎文庫)
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5 真相は・・・藪の中?!
5 花魁は何故消えた?



吉原五町でも一二を争う大見世、仙禽楼舞鶴屋の呼び出し花魁葛城は、まさに全盛を誇ろうとしていた。

美しいばかりではない。
あれほど肝のすわった花魁は後にも先にもいない。

十年に一度と謳われた若き花魁葛城。

その葛城が忽然と姿を消した。

何故?どうやって??

大門で世俗と隔たれた「吉原」から彼女が逃れる方法はあったのか?

一体何が起こったのか?

十七人の男女が語りだす「葛城」の真実と裏とは?


というわけで「吉原」モノのミステリーなんです。

ミステリー・・・うっ!!

御存知の方は御存知。

わたしはミステリー苦手なんです。

つまりはややこしい話が苦手ってことです。

この作品は葛城に関わった十七人の男女がある人物に問われて語っていく方式で書かれています。

だから、「葛城」以外の話のほうが多いぐらいです。

「吉原」のあれやこれやが語られていきます。

読みすすめていくうちに「吉原」について「手引き」されていく、というまさに「吉原手引草」です。

だんだんと真実が明かされていく構成なのですが、読みやすいか?といえば読みにくいです。

登場人物それぞれのしゃべり方が違うものですから。

しゃべり言葉をそのまま文章で読むと言うのは、なかなか難しいです。

話題のもとの「葛城」は最後まで姿をあらわしません。

この作品は、葛城が起こした「とある事件」から三ヶ月ほどたったあたりからはじまります。

吉原の時間の動きは、ゆったりしているようで実は目まぐるしく、三ヶ月のことなど忘れ去られようとしている頃なのです。

人々は葛城のことを忘れようとしながらも、なかなか忘れられない。

最後200Pを越えたあたりから急展開に入ります。

葛城がおこした事件は、実は葛城一人が起こした事件ではなかった、ということになります。

葛城という花魁の人物像はあまりに完璧すぎてつかみ難く、それがかえって「十年に一度出るか出ないかという花魁」という印象を強くしています。

それでいて読後は「すっきり」という不思議な作品でした。

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posted by くみ at 19:13| 静岡 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書(松井今朝子) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして^^
私もこの作品読みました*
思ったより面白くてスイスイ読めた感じでした。
あと、吉原のしきたり?のようなものも詳しく書かれてあったので
そのあたりも興味深く読めましたね~
Posted by のんたん at 2008年06月04日 22:26
>のんたんさま

はじめまして!!
コメントありがとうございます!!

>しきたり

わたしも吉原のしきたりがだんだん詳しく書かれていくところが面白いと思いましたよ。

「粋」が愛され「野暮」が嫌われた吉原。
なかなか興味深いので、他の「吉原」モノも読んでみようと思います。
Posted by くみ at 2008年06月05日 12:37
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