2007年10月10日

“恐るべき子供たち”

コクトーの「恐るべき子供たち」です。

古典名作っていうものは「若いうち」(中学生くらい)に読んだほうがためになる、と勝手に思っております。

頭が柔らかくて、感受性豊かなうちに読んでおいたほうがいい。ついでに長文を読める気力と体力あるうちに。

とかなんとか言いながら、わたしはあんまり読んでないんですけど。

宮沢賢治作品とケストナー作品は叔父(父の一番下の弟)が買ってくれたので読んでました。

あと中学生のときに読んだ名作っていうと「あすなろ物語」(井上靖)、「車輪の下」(ヘルマン・ヘッセ)、「老人と海」(ヘミングウェイ)、「点と線」(松本清張)。←清張は入れてもいいよな~。
ここらへん、印象的。
どれも、読んだのが中学1年生。
「点と線」(もとから家にあった)以外は中学への入学式前に母が買ってきたものです。
中学生に「老いと孤独」が理解できたか?というと微妙。
「車輪の下」は、神学校の同級生同士(男)でキスシーンがあり、「おいおい、いいのかよ!?」と心の中でツッコミ入れつつ・・・。

ま、中学生のときなんて自分で本は買いませんでしたな。

中学2年生のときに、友人が「アンナ・カレーニナ」を図書室で借りたんです。
借りた理由が、「自分の前に好きな先輩(男)が借りていたから」
本の後の「図書カード」に名前が並ぶでしょ。それで。
見るからに分厚い上・中・下の三冊にビビったものでした。
「恋の力」って偉大だと思った。
それにしても「アンナ・カレーニナ」読む中三男子って・・・何者!?
つい最近、家の本棚で「アンナ・カレーニナ」発見。←母の。
上・中・下の分厚さに食指動かず・・・ダメな大人・・・。

ま、あれだ。
「古典名作」が敬遠されるのは「訳」に原因があること多し。
とっつきにくい。

そんなわけで「光文社古典新訳文庫」は好評のようです。

それで、購入したのがこちら↓。
「恐るべき子供たち」


憧れの同級生ダルジュロスに雪玉を投げつけられ、重症を負った14才のポール。
ポールを家まで送ったのは、ポールの「弱さ」に引きつけられ、正義感から行動する友人のジェラール。
ポールの家には病の母と、ポールの2歳上の姉エリザベート。
狭い家、一つの部屋に暮らす姉弟。
やがて2人の母が死に、姉弟は子供たちだけで暮らすこととなる。
その姉弟に惹かれるジェラール。

エリザベートはやがて、外で働くようになり、ダルジュロスそっくりの少女アガートと出会う。

エリザベートが結婚した相手は事故で亡くなり、4人の子供たちは広い屋敷で、一つの部屋で暮らすようになる。

やがて4人の愛情の均衡は崩れ、悲劇へと向かう。

この作品の諸悪の根源(・・・)でありもっとも魅力的な少女・エリザベート。
彼女は弟ポールを愛している。
彼女は自分の愛が叶えられるはずのないものであることを理解している。
しかし、ポールが他人に愛を向けるのは我慢ならない。
エリザベートは作品の後半では20歳過ぎているはずですが、まったく、彼女は「少女」です。
成熟することを恐れ、感情のまま突き進む。

「少女」の残酷さで計画を運び、実行する。

そういうときの彼女は一番美しく、活き活きとしています。

友達にはいて欲しくありませんが。

エリザベートの企みから、最後の悲劇までは、ものすごいスピード感です。
一気に流れるようにストーリーが進みます。
そのスピードはエリザベートの感情のスピードだと思うのです。

惜しいな~。

やっぱり、「少女」のうちに読んでおくべき作品だったかもしれません。

それにしても、憧れの少年に似た少女を愛するとかって・・・フランスっぽいですね~。

「風木」読みたくなってきた。


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posted by くみ at 22:00| 静岡 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(文芸・評論) | 更新情報をチェックする
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