2007年08月09日

“源氏物語の時代 一条天皇と后たちのものがたり”

「源氏物語の時代 一条天皇と后たちのものがたり」

「平安王朝文学」が好きなんです。

「源氏物語」や「枕草子」、「更級日記」「蜻蛉日記」「和泉式部日記」とか、いろいろ。

「源氏物語」と「枕草子」はどちらが好きか?というと、実は僅差で「枕草子」の方が好きです。

一条天皇は7歳で即位し、32歳で崩御します。

その治世25年は「王朝文学」が花開いた時代でした。

「叡哲欽明」と賞された一条天皇は、たった一人の女性を愛し続けました。

その女性が「皇后・藤原定子」です。

この時代、天皇の后の最高位は「中宮」でした。
皇后と中宮は、基本、同じ位です。

彼女は中宮は冊立されますが、後、藤原道長の娘・彰子が中宮に冊立されるために、名ばかりの「皇后」へと追いやられるのです。

11歳(数え)で元服した一条帝は、14歳(数え)の定子を迎えます。
入内した年のうちに定子は女御から中宮となり、帝に愛された、最高位の女性となったのです。



定子とその家族は人臣位を極めますが、父・道隆の死後、一家は急速に没落していきます。

そんななか、一条帝は周りの「圧力」(とくに道長)と「白眼視」に耐え、彼女を愛し続けます。

政略結婚で結ばれた二人でしたが、まさに二人は「純愛」とも言うべき愛情を貫いたのです。

凄まじい逆境に耐えながらも、明るく朗らかに振舞った定子。

その定子に仕え、定子の後宮が沈みかかっているときにこそ、自らの感性と表現力で、その後宮の華やかさ、知性と感性、そして定子の輝きを書き留めたのが、清少納言。

「枕草子」は定子の輝きによってこそ生まれだされた、王朝文学の傑作です。

「枕草子」には一切「辛いこと」が書かれていない。

彼女は主人の意を汲み、「この世の楽しいこと」しか書かなかったのです。

どうしてこの著書のタイトルが「源氏物語の時代」なのだ??

といえば「源氏物語」のほうが有名だからでしょう。


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紫式部が仕えた、中宮・彰子は、定子が22歳(数え)のときに12歳で入内しました。史上最年少の入内です。

どんなに父・道長が娘・彰子を大切に育ててきたとしても、調度に贅をこらそうと、彰子はまだ12歳。

ろくな後見もいない身となってしまっても、一条帝の愛情は定子にあり、おまけに清少納言をはじめ、知性あふれた女房たちがいる、定子の後宮には敵いません。

で、道長は赤染衛門をはじめ、才女といわれる女性たちを彰子の女房として送り込みました。

すでにその頃、「源氏物語」の一部を書いてい、世間で有名になりつつあった紫式部もそのスカウトによって彰子に仕えました。

その頃、紫式部は夫と死に別れ、娘を抱え、喪失感を物語を書くことで埋めていた、と思われます。

彰子に仕えることで、道長のバックアップのもと「源氏物語」を書き進めるようになる紫式部。

彼女は、周りの女房に遠慮し、うるさ型をかわす努力をし続けたらしいです。
彼女はもちろん漢詩を読むことができますが、読めないふりをしていたらしいです。
漢字の「一」でさえわからん?というふりをしたとか・・・・。

「勤め」は昔も今も辛いもんです。

清少納言でさえ、ものすごいプレッシャーで最初は半べそをかいたという宮仕え。

新人を周りに溶け込ませる術をもっていた定子のおかげで、清少納言は自分の才覚を発揮します。

が、彰子にはそんな術はなかった。

もともと大事に大事に育てられた彰子は、当時の高貴なお姫さまらしく、お人形のよう(定子のほうが特異なんでしょう)。

まわりの女房たちも、みな「お嬢さま育ち」だらけ。

紫式部の生き方は「能ある鷹は爪を隠す」

源氏物語の「若菜 上下」の隠滅な悲劇を読むと(大傑作ですが)、そんな紫式部の生き方がわかるような気がします。

そんなお人形のようだった彰子は、一条帝の死後、女院「上東門院」として権力をにぎり、変わります。

父・道長にまさに「道具」として扱われ「大切」にされてきた彼女は、父の手の及ばぬところに上り詰めたのです。

一条帝のあと、皇位についた三条帝をないがしろにする父をたしなめるような行動を彼女は何回もとるようになります。

その頃、紫式部はすでにこの世にはなく、彼女の娘・賢子が彰子に仕えるようになっています。

この紫式部の娘・賢子は「大弐三位」と呼ばれるようになります。

母の七光りと父譲りの美貌で、宮中に仕え、後冷泉帝の乳母として、母より出世することになります。

「源氏物語」がこの世に生まれたのは「偶然」ではない。

「枕草子」が生まれたのも「偶然」ではない。

彼女たちが実際に生きていた、この一条帝の時代が、わたしは好きです。




この時代の「裏」。貴族たちの横暴を書いたものがコチラ↓の本です。

返却日を向かえ、記事にする時間もなくて返してしまいました。





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長いな・・・文章・・・・絶不調や・・・・。


ラベル: 歴史
posted by くみ at 20:32| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(日本史・世界史・古典など) | 更新情報をチェックする
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