2007年01月29日

“天王船”歴史再構築。

宇月原清明著「天王船」です。

この本は中央公論新社から発行されたC★NOBELS版「黎明に叛くもの」に書き下ろされた外伝4本をまとめたものです。

ということを読むまで知りませんでしたたらーっ(汗)たらーっ(汗)
ええ、名前と作者だけで図書館に予約したからです。



初出一覧

「隠岐黒」→『平蜘蛛の妖し夢・黎明に叛くもの1」

「天王船」(「光の船」を改題)→『堕天の明星・黎明に叛くもの2」

「神器導く」→『本能寺の禍星・黎明に叛くもの4」

「波山の街-『東方見聞録』異聞」→『風林火山を誘え・黎明に叛くもの3』

「黎明に叛くもの」の外伝として書かれたものなのですが(リンク先はわたしが以前書いた記事です)、

「隠岐黒」が『黎明に叛くもの』

「天王船」が『信長 あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』

「神器導く」が『聚楽 太閤の錬金窟』

「波山の街-『東方見聞録』異聞」が『安徳天皇漂海記』

というように、他の作品のモチーフとつながっています。
書かれた時期も同時期とのこと。

頭がおかしくなりそうです。

宇月原氏の作品は

あっりえねーーーっっっ!!!

嘘ーーーーーん!!!

な「設定」を、もしかしたら「有り??」と思わせてしまうのがすごいところです。

まぁ、ほんとにほとんどはありえないんですが、その中に数箇所

ドキっ!!!

とさせられるところがあるのですよ。


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果心居士という人物をご存知でしょうか??
わたしもよく知りませんが(・・・)。
幻術士です。

ウィキにありました。→こちら。

絵の中の船を呼び出し、それに乗って去ってしまった。

というのが一番有名な話なんでしょう。

イスラム教シーア派の一派が山奥の砦に本拠を構え「暗殺集団」を組織していた。

これは史実らしいです。

その残党が日本に逃れ、その指導者が代々「果心居士」を名乗った。
「果心居士」のもとで暗殺術を仕込まれたのが「斉藤道三」と「松永久秀」


という設定が「黎明に叛くもの」です。

ちなみに氏の作品では「斉藤」「土岐」「明智」「織田」「松永」は美形の家系です。
「織田」は本当に美形ぞろいだったらしいですが。


■隠岐黒

ある武将に稚児として招かれた少年。
実は、少年はこの武将を暗殺するために近づいたのであった。
用心深く、金属の匂いをかぎ分けるこの武将を、少年はどうやって暗殺するか??


■天王船

織田信長、十五の歳。
斉藤道三の娘「帰蝶」との婚姻が決まったばかり。
津島天王社の祭礼の宵祭り。
信長のまえに、あるはずのないきらびやかな船があらわれる。


■神器導く

織田勢中国攻めの大将「羽柴秀吉」と、毛利本家を支える「小早川隆景」。
この二人が内密に対面していた。
和議をめぐり二人は幾度か会い、そのたびに物別れに終わっていた。
そんななか、「本能寺の変」が起きる。


■「波山の街-『東方見聞録』異聞」

フビライ・ハーンにつかえるマルコ・ポーロ。
ハーンの行幸の前に「波山の街」へと赴く。
そこで会った「何者か?」を信仰する人々。
彼はその人々の宗教を調べはじめる。

なんで、戦国時代の本にマルコ・ポーロが出てくるかって??

あんまり深く考えない方がいいです。

史実と虚実の区別なんて、現代に生きるわたしたちにはわかりようがありません。
わたしたちが今、生きている世ですら、後の人々に正確に伝わるかはわからないのです。

宇月原氏の作品を読むときは

あっりえねーーーっっ!!!

とか思いつつ、それを楽しめばいいだけだと思います。

しかし、「聚楽 太閤の錬金窟」の茶々と関白秀次が○○○。

とか

「黎明に叛くもの」の松永久秀の三好長慶への忠誠(松永久秀は主家・三好氏を滅ぼしたと言われていますが)。

とか

もしかしたら本当??かもしれません。

何が良いって、他の作品よりダントツ薄いです。←・・・・。
書き下ろし番外編ですが、この本だけで「短編集」として読めます。


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posted by くみ at 22:55| 静岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(宇月原清明) | 更新情報をチェックする
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