2006年08月12日

“朱なる十字架”細川ガラシャ夫人の生涯。

永井路子「朱なる十字架です」

まともな本もがつがつ読んでいるワケです。

最近「功名が辻」の影響で「戦国の女性」ものを再び読み始めています。

読む本は偏っている傾向がありますな、私。
「実在した人物の小説化」が好きなのです。

紫式部が源氏物語の中で語っているのです。

日本紀などは、ただかたそばぞかし


「事実を書いた歴史書よりも、小説のほうが実は真実を書いている」ということですね。

年表の間、間に何があったのかは、もう誰もわからないことですから。

今日の本はこちら↓です。



細川ガラシャ夫人。

前から好きで、この本も自宅にあったはず(母の)なんですが、どこにもなくて(このパターン多すぎ)、結局図書館で借りてきました。
時間のロスが多すぎです。

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明智光秀の四女として(ここらへん諸説あり)としてうまれた「玉」。
父、光秀は長く流浪の生活を送っていた身だが、玉が物心ついたときには、光秀は信長の家臣となっており、十年たたぬうちに坂本城主となっていた。

無邪気すぎ、好奇心旺盛すぎな玉に縁談が持ち上がったのは彼女が16になったとき。
相手は名門・細川家の細川忠興。
信長の命によっての縁談だったが、両家に不足無しの良い縁談だった。

彼女は無邪気に細川家に嫁ぐ。

相手、細川忠興は16にしてすでに戦場に出て武功をたてた勇猛果敢な武将である。
実は彼は「完全主義」だった。
しかし、玉は楽天的であり、舅姑もやさしく、義理の弟妹も懐いてくれ、何より忠興は彼女を愛した。
彼女は嫁いですぐに身ごもり、大名家の若夫人として、何不足ない暮らしを送るはずだったのだ。

しかし、父・光秀は「本能寺の変」を起こし、彼女は味土野へ幽閉される。


幽閉されたなかで玉が考えたのは忠興が自分を細川家から出したのは「自分の命を助けるため」なのか「細川家の保身のためなのか」である。
その、どちらでもあったのが正しいと思うのだが、忠興は
「そなたをまもるため」
と言った。
忠興にとっては「細川家の無事」=「玉の無事」だったのだが、
玉にとっては「細川家の無事」>「玉の無事」としかとれなかったのである。

彼女は、考える力を持ちすぎていた。
考えをめぐらすことによって「人間不信」に陥る。

幽閉ののち、彼女は細川家に戻るが、夫婦の間には互いに愛し合いながらも、決して埋まることのない溝ができていた。

しかし彼女はその後すぐに立て続けに男の子を産む。
次男・興秋、三男忠利である。

その後彼女はキリシタンとなる。
彼女がキリスト教に傾倒したのは、仏教における因果観(父の謀反であったり)が彼女を救ってはくれなかったからだ。
ガラシャという洗礼名は「恩寵」という意味だそうだ。

忠興は激怒する。
秀吉はすでに「キリシタン追放令」を出していた。
大名の妻がキリシタンであれば、細川家は取り潰されるかもしれない。

忠興には、彼につかえる何千人もの家臣を守る義務があった。
しかし玉は信仰を捨てはしなかった。

夫婦は言い争い、おぞましくおもいながらも、憎みきることができなかった。

忠興が彼女を愛していなければ「斬って」終わりになっていただろう夫婦の仲はそれでも続いた。
忠興は彼女を愛していた。
言い争いのあと忠興はポツリという。

「殺すことができたのなら苦労はせぬ」

光秀の謀反。
幽閉。
キリシタン。

それらの出来事が戦国の乱世で絡み合い、どうすることもできない状況をつくりだした。

しかし、玉はその後も忠興の子を産んでいる。
次女・多羅、三女お万。

「関が原の戦い」の開戦直前に、彼女は三成の人質の要請を拒否し、屋敷に火を放つよう命じ、小笠原少斎に胸を刺させた。
キリシタンは自害を禁じられているので、胸を刺させたのだ。

彼女のすさまじい抵抗が、他の大名たちの妻に影響を与え、三成への抵抗がさらに強まった。
三成にとって一番欲しかった人質は玉だった。
忠興が異様な執着で愛する妻。
細川家、ならびに他の大名家に揺さぶりをかけるのに一番最適だったからだ。

もしも・・・だったら・・・などということはありえないのだが、「本能寺の変」がなければ、忠興と玉は「勇猛な武将と利発で美しい妻」という理想的な夫婦であっただろう。

しかし、そうであれば彼女が歴史に残ることはなかった。
そんなことは彼女にとってはどうでいいことだ。

彼女にとって、幸せとはなんだったのだろう?

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ハセキョー、意外と似合っているかも?


posted by くみ at 23:58| Comment(4) | TrackBack(5) | 読書(永井路子) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
^く^こんばんは!

 さすが!読誦家~歴史愛好家~読んだけど

 余り理解できない・・・でも読んだ!

 ^ひ^似合う本があれば紹介して・・・

 昔は「五木寛之」のフアン・・今も書棚には・・・あるよ!
Posted by ヒロシです~ at 2006年08月15日 21:50
(^ひ^)さん

私は歴史愛好家ってほどくわしくはないよん。
好きなところしか知らないから。
(^ひ^)さんに似合いの本か・・・。
「渓谷」(雑誌)とか?
Posted by くみ at 2006年08月15日 23:22
^く^おばんです!

 いいね~渓谷!今は「四国霊場88箇所」だね

 楽しいよ!^:^!山~関係いいかもね・・・
Posted by ヒロシです~ at 2006年08月15日 23:43
今気がついた。
理解できないって、私の文章力が足りないからか・・・がくし。
Posted by くみ at 2006年10月15日 04:23
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