2006年06月27日

“嘘つきアーニャの真っ赤な真実”「自己認識」の根本。

米原万里さんが亡くなってしまわれましたね。
残念です。

「嘘つきアーニヤの真っ赤な真実」

この本を読んでとても納得できたことがあります。

嘘つきアーニャの真っ赤な真実嘘つきアーニャの真っ赤な真実
販売元 : Amazon.co.jp 本
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[タイトル] 嘘つきアーニャの真っ赤な真実
[著者] 米原 万里
[種類] 単行本
[発売日] 2001-07
[出版社] 角川書店

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この本は著者:米原万里さんが1959~1964まで過ごした「在プラハ・ソビエト学校」時代の友人を「冷戦終結後」に訪ねる、という内容です。


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私が21歳くらいの頃です。
高校時代の友人から「会いたい」と電話がありました。
友人とはいっても、学校以外で会うような間柄ではなかったので「おかしいな」とは思っていました。
予感的中。
「宗教」の勧誘でした。
なんでも、その宗教に入信しなければ2000年までに日本という国は滅びる、というのです。
私は「国がなくても人間は生きていけるよ」と答えました。
でも、本当はその答えに自信がなかった。
人間は自分が所属するものがなければ安定できないからです。
フリーターってほんとは「楽」じゃなくて「苦」だな、と思います。

さて、話はかわりますが「日本沈没」(リメイク映画公開間近)の小松左京氏が「日本沈没」の続きを書いているそうです。
小松左京氏が本当に書きたかったテーマは「国土を失った日本人が、ほかの土地で日本人としてどう生きていくか」だそうです。←自信なし。うろ覚え。

「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」には米原さんの同級生の女性3名が登場します。
米原さんのお父様は共産党の代議士で、その関係でプラハに住んだそうです。
登場する同級生はギリシャ人、ルーマニア人、旧ユーゴスラビア人です。
どの女性も多感な少女時代を他国で過ごしたのです。
迫害をのがれプラハに移り住んだ女性もいれば、旧ルーマニア体制の特権階級としてプラハに派遣された人の娘もいます。

他国に住むと母国への愛国心を意識するそうです。

タイトル名に出てくる「アーニャ」という女性はチャウシェスク政権下での幹部のお嬢さんです。
彼女はプラハ時代、誰よりも「共産主義」に誇りを持ち、「ルーマニアに住むことを望む」少女でした。
ところが、彼女はその後、幹部の娘という特権を生かし、イギリスへ留学しイギリス人と結婚してしまうのです。
それは幹部であった両親の策略でした。

そして米原さんが再びアーニャと出会ったとき彼女は言いました。
「自分のルーマニアへの母国度は10パーセント以下」だと。

アーニャが変わってしまったのは「常に特権階級」「勝ち組」でありつづけようとした結果です。
彼女はまったく気がついてないのですが。

「具体的な場所で、何らかの民族に属し、具体的な母国語を使い、母国の歴史に根付いて育つ」
たとえば日本人でありながら他国で生まれ、他国の言葉を使い育った人は、それがその人の「自己認識」の最初です。

それが「自己認識の根本」だと納得できたのです。
わたしが日本人として生まれ、この土地で育ち、日本語を使う。

それは、私に一生ついてくるものなのです。

世界がたったひとつの言語でコミュニケートする日が来ないように、と思うのです。
いや、英語が出来ないからではなく!!!

日本語を正しく使いつつ、他の言語も話せれば、それが一番の理想ですな。うっっ!!


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posted by くみ at 00:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(エッセイ) | 更新情報をチェックする
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