2009年12月23日

“花の大江戸風俗案内”

菊池ひと美「花の大江戸風俗案内」です。

最近、「歴史小説」よりも「時代小説」のほうに傾いてきたかな?と思います。

歴史上の人物よりも、町人の生活に興味が出てきたようです。

あと「吉原もの」は好き。

時代小説に出てくる、衣装、髪型、季節の風物、そして「吉原」。

わかってきたような気だけはするのですが、やっぱりよくわからん。

そんなわけでこの本↓登場です。

花の大江戸風俗案内 (ちくま文庫)
菊地 ひと美
筑摩書房
売り上げランキング: 335109
おすすめ度の平均: 5.0
5 「わかりやすさ」では他をしのぐ


「時代物を読むとき、これだけ知っていると面白い!」

が、この本のコンセプトです。

著者はイラストレータだそうで、イラストも豊富でわかりやすい本です。

冒頭は、やっぱり「吉原」

「花の吉原案内」

吉原の歴史から、廓での遊び方、掟、遊女の格、遊郭で働く人々などなどが紹介されています。

「吉原」は「元吉原」と「新吉原」とあります。

幕府公認の廓として、誕生した「吉原」は人形町あたりにあったそうです(「元吉原」)

明暦二年に奉行所から所替えを命じられ、翌年、浅草・浅草寺の裏手に移転しました(「新吉原」)。

捕物、火付盗賊改、奉行所など、時代ものの背景は、江戸後期(文化・文政)の頃が多いそうで、そうなると、そのなかで登場する「吉原」は「新吉原」ということになります。

吉原といえば花魁。

花魁といえば、「薄雲大夫」や「高尾大夫」、「揚巻大夫」が有名ですね。

「大夫」は廓の最高位。

「大夫」は江戸後期には存在しなかったそうです。

なので、時代小説や時代劇に登場する「花魁道中」を行っているのは「大夫」ではなく、「呼出し」「昼三」と呼ばれる位の花魁となります。

ややこしい。

吉原の遊客も、江戸時代初期は大名・旗本が主だったのですが、元禄以降、紀伊國屋文左衛門など御用商人になり、その後は検校など高利貸し、江戸時代末期に諸藩留守居役の武士、職人と変遷してます。

客の格が下がったため、「大夫」の位は消えてしまった。

吉原は値段も高く、格式ばっているため、だんだん安くて手軽な岡場所(非公認・風営法違反)に客が流れてしまった。

その結果、吉原は衰退していくのですが・・・

あれ?これってデフレスパイラル??

あと、深川芸者と吉原芸者の違いや(着物とか見た目から違うんですね)、お妾さんの暮らしなどもわかります。

あの「♪~死んだはずだよ お富さん~♪」

のお富さんが、元深川芸者で、お妾さんだったってはじめて知りました。

「武士と町人の暮らしと服装」

では、下級武士や、町人の暮らしがよくわかります。

大名はね、官位・身分で服装が違うから、見た目で見分けがつくんです。

商人(大店)は、形でもなく、色でも柄でもなく、生地の質が違うんだそうです。

丁稚が木綿で、だんだんと素朴な絹(紬)に移り、さらに上質な絹へと。

さらに役職者の差では、絹の産地の上質さにより差別化。

越後縮、本結城縞、郡内本八丈、唐桟留、広桟留、極上桟留って・・・すごい(わかんね)。

幕府の「贅沢禁止令」に、町人はこうやって対抗して、江戸の「粋」をつくりあげたんですね~。

「髪型」もね、男性の髪型はそんなに違いはない、と思ってたんですけど、微妙に違うんです。

魚屋と、商家の手代とでは違う。

各自、格好良さを真剣に追求していたんですね。

竹串とか針とか使って、微妙に調整したらしいです。

女性の髪形はですね・・・怖い。

一発で、年齢、未婚、既婚、子持ち、身分、職業がわかってしまうのです。

いや、わたしには区別つかないけど、当時の人は区別していたんです。

小説でよく「片はずし」と出てくるんですが、「片はずし」という髪型をしているとその女性は、大奥の高級女中(お年寄クラス)だとわかります。

いや、見た目はよくわかんないんですけど、ドラマ「大奥」で浅野ゆう子さん演じる滝山さまがしていた髪形が「片はずし」です。

そのほか「浮世絵にみる四季の装い」「芝居に多い商売づくし」「小物の話」など、説明があり、時代劇ドラマが、結構現代にわかりやすいようにアレンジされているんだな~、とわかります。

時代小説を読むときは、傍らに置いておきたい本です。

歌舞伎、時代劇でも役立ちます。

Amazon.co.jp花の大江戸風俗案内 (ちくま文庫)

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ラベル: 江戸
posted by くみ at 17:29| 静岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書(日本史・世界史・古典など) | 更新情報をチェックする
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