2009年10月03日

“芙蓉千里”

須賀しのぶさんの「芙蓉千里」です。

須賀しのぶさんは、「流血女神伝」(未読)や「キル・ゾーン」(未読・・・)など、コバルト文庫でヒットシリーズをいくつも発表した作家さんです。

いよいよ、活躍の場を、ライトノベルからさらに広げるのですね。

芙蓉千里
芙蓉千里
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須賀 しのぶ
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明治40年。

育ての父に捨てられた、辻芸人の少女・フミは、自らを女衒に売り込んで大陸に渡った。

着いたのは建設されたばかりの街、満州はハルビン。

中国人街に店を構える、女郎屋「酔芙蓉」(チョイフーロン)。

野望の水源・ハルビン。

夢を追い求める男たち、華やかに競い合う女たち。

日本より、ずっと広い場所で。

少女フミの冒険がはじまる。


明治40年、というとピンとこないのですが、伊藤博文がハルビン駅で暗殺されたのが明治42年(1909年)だそうです。

「大陸一の女郎になる!!」

と威勢よくハルビンにやってきたフミ(12歳)ですが、実のところ、女郎屋の女将の評価は下の下。

一銭も払えない、と言われます。

フミは育ての父に捨てられたので、フミを売る人間はいなかったわけで、フミは自分から女衒・達吉にしがみついて離れずついてきたのです。

一緒に「酔芙蓉」に売られてきた、タエ(13歳)は将来有望と見込まれます。

女郎になりたくてたまらないフミは女郎になれず、女郎になりたくないタエは女郎にしかなれず。

やがて、タエは「水揚げ」を迎えることとなります。

では、フミはどうなるのでしょうか??

色が白く、ふっくらとした娘らしいタエにくらべ、色黒く、やせっぽちで目ばかりが大きく輝いているフミは??

ここで、フミとタエの運命が交差します。

この作品は、400Pあまりの本です。

ぶ厚いです。

でも、さすが、コバルトであれだけのヒットシリーズを書き続けた須賀しのぶさん。

読ませますね~。

とても読みやすいのですが、これは「大河小説」です。

混沌とした時代に生きる女たちをかっこよく書き上げています。

「酔芙蓉」で「お職」(NO1)を張る、清楚で気品あふれる「蘭花」(ランファ)

華やかな美貌と激しい気性の持ち主「牡丹」(ムータン)

娼婦から身を起こし、「酔芙蓉」を構えるまでになった女傑・女将の芳子。

女たちは悲しく、美しく、そして強いです。

フミとタエはそんな女たちを見ながら成長していきます。

やがて、フミは「芙蓉」(フーロン)へ。

タエは「紫桜」(ジーイン)へと名前を変えることになります。

「芙蓉」は女郎ではありません。

そして、フミに関わる2人の男、山村と黒谷。

これからフミは何を選び、どう生きるのか?

この本でフミは12歳から17歳へと成長します。

続編が書かれるそうなので、激動の時代をフミがどんな女性に成長し、どんな人生を歩んでいくのか、楽しみに待ちたいと思います。

女郎屋が舞台なので、それなりにシーンとか、裏事情とか書かれていますが、爽やか。

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posted by くみ at 16:04| 静岡 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書(文芸・評論) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです。私は明治時代の満州を舞台にした作品を読むのは初めてだったんですけどすごく引き込まれました。携帯サイトで2部の連載が始まったのですが、楽しみが減ってしまうから単行本になるまで待とうと思うのですが、すごく読みたくてたまらないです。
Posted by さおり at 2009年10月14日 18:17
>さおりさん

お久しぶりです~☆
コメントありがとうございます!!

わたしもこの時代の小説を読むのは、はじめてでした。
面白くて、すんなりストーリーに入れました。

携帯サイトの配信は、13日からでしたね。
わたしも続きがはやく読みたいのですが、パケ代ケチっているので・・・。
単行本になるまで待ちます。

須賀さんは、コバルトであれだけの作品を発表した方ですから、続きが発売されるのも、早いと思うのです。

ハタチを越えたフミがどうなっているのか、楽しみです。
フミは気になりますが、タエもすごーく気になります。
Posted by くみ at 2009年10月14日 22:35
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