2009年06月20日

“テンペスト”

池上永一「テンペスト」です。

この作品、文章が怒涛のごとき勢いなので要注意です。

以前「シャングリ・ラ」を読んで興味を持ちまして、図書館に予約してあったこの「テンペスト」

最初は快調に読みまくっていたのですが、途中ちょっとつまづきまして、ようやく読み終わりました。

な、長かった・・・。

返却期限は明日です。セーフ。

池上氏の故郷である「沖縄」・「琉球王朝」の末期を描いた作品です。

「シャングリ・ラ」を読んだときも思いましたが、なんというか、こう、突き抜けてます。

帯のコピーが、

「上・若夏(うりずん)の巻」が↓↓

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筒井康隆センセ曰く「すでにして文豪の風格だ

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「下・花風(はなふう)の巻」にいたっては↓↓

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北上次郎センセ曰く「いやはや、すごい」

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とにかく、ノンストップでジェットコースターな作品です。

龍をすべるものが治める国・琉球。

龍の眠りが妨げられ、龍は空へと駆け上がり、嵐を呼んだ夜。

とある下級士族の家にひとりの女の赤ん坊が生まれた。

琉球では、女子が勉学することは許されない。

しかし彼女はあらゆる方法で独学し、王府に監視されているイギリス人宣教師に学び、13ヶ国語を身につけた。

父の期待に沿えず、兄が折檻されたとき、彼女は決意した。

わたしは宦官となって、科試を突破し、王府に入る!!

1000人の秀才よりも、1人の天才を求める、科試。

寧温はわずか13歳で科試に合格し、王府で役人として働くこととなる。

フル回転で働く寧温に、次々と嫉妬と怨嗟と困難が襲う。


まずね、言葉がむずかしいです。

首里天加那志(しゅりてんがなし)、黄金宮殿(クガニウドゥン)、聞得大君(きこえおおきみ)、その他いろいろ。

そして思ったのは、琉球という国の当時の発展ぶり。

洗練された文化です。

琉球には、すばらしい文化があったのです。

根っからの日本人は、そういうこと忘れ気味ですね。

そしてヒロインの真鶴こと寧温ですが、王府で役人となったのはわずか13歳。

しかも初潮を迎えた頃、王府の重臣・表十五人衆(おもてじゅうごにんしゅう)となります。

もう、突き抜けた天才です。

もともと超美少女の彼女は、宦官としてふるまっても、どこか色気が出てしまい、それが彼女の仕事の邪魔になるのです。

「王宮の朽ちない花」と彼女は呼ばれます。

そんな寧温の前に立ちはだかるは、王族神・聞得大君。

先王の王女で琉球最高の巫女です。

いずれ、琉球には列強諸国がやってくる。

そのために働きたい寧温。

そのためにそなえたい聞得大君。

しかし彼女たちはお互いを最大の敵とします。

寧温と聞得大君はお互い謀略で相手を叩き落そうとします。

その結果、寧温は流罪。聞得大君は平民に落とされます。

落とされても、這い上がってくるのは二人とも一緒。

しかしな~、わたしは寧温よりも、平民に落とされても聞得大君のプライドを持ち続ける聞得大君が好きです。

聞得大君は真牛(もうし)という名が本名です。

かつての所業のせいで、遊女(じゅり)にまで落ちていくのですが、プライド高く、態度も横柄、なくせに、恋に落ちたりします。

彼女の恋の相手は、彼女を愛する男が彼女を自由にするための行動で命を落とします。

しかし彼女は負けません。より、燃えるのです。

すべては聞得大君として返り咲くため。

その執着心ときたら、やっぱり突き抜けています。

上巻は政治中心で進むのですが、下巻は後宮が舞台です。

後宮は御内原(うーちはら)と言います。

うごめく陰謀。女の戦いの場。

ありえねー展開で物語りは進みます。

ジェットコースターだから仕方ないか。

国がなくなってしまうということ。

そのむなしさ、やりきれなさ。

かつて、沖縄にこんな歴史があったことを、わたしは知りませんでした。

気品の風格のただよう国・琉球。

龍の巣である首里城。

沖縄に行ってみたいと思いました。

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posted by くみ at 01:24| 静岡 ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書(文芸・評論) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
早速、読まさせていただきました。
「シャングリ・ラ」、長すぎて、絶賛挫折中です。それでこの記事を上の方だけ読んで、下の方を避けたか、もしくは読んだのに記憶喪失か・・・。それって悲しい。
でも、ドラマに食いついたのは、たぶんここでタイトルを目にしていたからだと思いますよ。これってお芝居もありましたよね。
真鶴が宦官になったのは13歳だったのですね。だから初潮のシーンが・・・。納得しました。昔の女性は凄く遅いのかと思ってしまいました。舞台じゃないんだから、仲間さんを起用したのは、ちょっと間違いなんじゃないかと思います。
女性が男装や中性の役をやると、押さえ切れない不思議な色気が出てきて、女性も萌える事になっているはずなのに、仲間さんにはそれが無いのが残念です。

私も夫も琉球の歴史を知らなかったので、そこは凄く興味があるところです。でも夫は早くもがっかりしているみたいです。
Posted by Kiriy at 2011年08月15日 01:38
>Kiriy さん

うぉーん!!さっそく読んでくださってありがとうございます!!

コメントありがとうございま~す!!

この作品は爆笑問題・太田光氏が面白いと言っていて、わたしはそれで読みました。

面白いか面白くないかで言ったら、面白いと思うんですけど。

とにかくノンストップジェットコースターがずっと続くので、疲れてしまうんですよね。

わたしも途中挫折しそうになりました。

仲間由紀江さんはたしかに整った美人ですが、たしかに押さえきれない色気はありませんな~。

と、いうわけでテンペストのドラマ化って、もともと無理があったんじゃないか・・・?とわたしは思っているのですが、それでも「江」よりはかなりましなつくりだと思っております。
Posted by くみ at 2011年08月15日 08:11
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本 「テンペスト」
Excerpt: 「テンペスト」と言っても、あのイギリスの文豪の作品ではありません。 こちらの作品
Weblog: はらやんの映画徒然草
Tracked: 2009-07-05 19:07
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